Cool Fusion

Technology テクノロジー

よく耳にする「核融合」という言葉がありますが、世の中の情報の大半は、極めて高い熱を必要とする「熱核融合」を指しています。

一方で、私たちが提唱しているエネルギー技術は、低温で「核融合」させる『常温核融合』です。国内では当社を含む数社だけが提唱しているとてもユニークな技術です。

いま安全性と持続可能性の面から、各界から熱い視線が注がれています。

Nuclear Fusion 核融合基礎

核融合の基本について

核融合は核分裂ではありません

核融合と聞くと、原子発電所や原子爆弾など怖いものを想像される方も多いかもしれません。核融合は、核分裂とはその仕組みが下記のように大きく違っています。

核分裂反応
核分裂

原子力発電所で起こる核分裂とは、ウランのような重たい原子核が分裂して2つ以上に割れることをいいます。その名の通り分裂(割れる)する反応です。ウランを使用するため暴発し連鎖反応することもあるので、慎重に取り扱われています。
使用後に高レベル放射性廃棄物が排出されます。

核融合反応
核融合

核融合とは、水素のような軽い原子核が2つくっついて、1つになることを言います。
こちらも名前が示す通り、「融合」つまり「一つに溶けあう反応」です。
ウランを使用していないため、極めてコントロールしやすく安全な反応です。

核融合に使われる水素の種類

核融合に使われる水素には、3種類の水素(同位元素)があります。一番軽い水素、次に中性子を含む重水素とさらに重い三重水素があります。トリチウムは、弱い放射能を持っていて、原子核の中の中性子の1個が陽子に変わりヘリウムになるときに、電子1個を放出します。

水素の仲間たち(同位元素)の原子核
水素の仲間たち(同位元素)の原子核
Energy Revolution

Difference 常温核融合と熱核融合の違い

常温核融合とは -熱核融合との違いについて-

常温核融合のエネルギー発生の仕組み
常温核融合のエネルギー発生の仕組み

実用化へ向けて
大きくリードしている
常温核融合

常温核融合で使用している燃料は、中性子を含まない軽水素(H)のみです。そのため核融合において中性子線(被曝の危険性あり)を発生することはありません。
その水素(H)を大量にステンレス金属結晶格子の中を通り抜けさることで、わずか300°C程度の温度で核融合反応を起こすことができるのです。この発見は、とても画期的な事。水野博士独自の研究により生み出された方法です。
このような低温反応の利点は、特殊な封じ込め技術や大規模な核反応炉も必要ないと言うこと。反応によって出てくるのは、人類が使い慣れた熱エネルギーのみです。つまり、そのまま産業に応用することができるのです。
現段階で、既に投入エネルギ-に対して3.5倍のエネルギーを発生させることに成功。原子核融合の連鎖反応が一定の割合で継続している状態(臨界状態)が確認されており、長時間の熱出力が可能になっています。すでに実用化レベルに到達しています。

熱核融合のエネルギー発生の仕組み
熱核融合のエネルギー発生の仕組み

課題が残る
熱核融合の実用化

熱核融合で使用している燃料は、重水素と三重水素(トリチウム)という中性子を含んだ極めて重い水素です。これを真空の金属容器の中で1万度まで加熱すると原子核の陽子と電子が自由の飛び回る「プラズマ」の状態になります。さらに1億度まで高められたプラズマを制御し、原子核同士が衝突することで核融合反応を起こすことが可能になります。
しかし高エネルギーの陽子と中性子の衝突は、通常の容器材料では耐久性が危うくなる上、放射能を帯びてしまう危険性もあります。
高温で密度の高いプラズマを閉じ込めるには、超伝導の磁石やカゴの形を工夫する必要があり、現在のところ、その閉じ込め時間が課題となっています。この逃げていくプラズマを封じ込めておくのが難しく、様々な研究が現在も行われています。

常温核融合は検証済みです

水野の開発した常温核融合炉は既に複数の科学者や第三機関により過剰熱の発生が検証されています。
検証論文はドキュメントページにて確認いただけます。

  • マルセイユ大学
  • ウプサラ大学
  • インドエネルギーセンター
  • 日本国内企業4社

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